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『∑;いや、そうじゃなくて…ハイエルースのマントと、部長の黒髪の雰囲気があまりにマッチしてたんで…;』
「なんか違うような気がする」…と思いつつも、とりあえず思い付いた事を言ってみる。
『ああ、なるほど…そう言う事でしたか』
綾崎の言葉に「ふむふむ」と頷きながら、納得した様子であった…良く分からないけど危機は回避されたらしい。
『それはそうと…沙耶?マントとスタッフは選んだの?』
ホッとしながら後ろに振り向き、部室の一部にあるカーテンで仕切られた、着替えに使う場所へ向けて声をかけた、もっとも今はマントを選ぶだけなので、カーテンを閉める必要性は無いのだが…
『うん、これにするわ』
そう言って霧島沙耶が手に取ったのは「プレモンストレーター」と呼ばれる「水」を象徴した、青い長衣である…これは「十字と三角形」の装飾を帯びた「水による外陣の浄化」を表すマントである。
『ふーん、なかなか似合ってるじゃん』
青いマントをフワリと背中に回し、開いたマントを閉じて繋ぐ為の白い紐を結び、身に付けて準備は完了…ちなみに霧島沙耶が選んだスタッフは、先端にクリスタルの玉が付けられた、意外に目立つものだった。
『お似合いですよ霧島さん、ところで…どうしてプレモンストレーターを選んだのでしょう?貴女はアサメイ使いですし、風を象徴とする「カンセラリウス」が良いかと思いました』
黒澤奈緒美が言った「カンセラリウス」なる儀式用マントは「風」を象徴とする、黄色いマントである、プレモンストレーターと同じく「十字と三角形」の装飾があるが、意味は「風による外陣の浄化」を表すものである。
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