次の策

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もちろん品質はピンキリで、大抵が出来上がったローブに聖別を施すのが主流だ、その方が手軽で儀式による聖別を施しやすいと言うのが一番の理由だが、量産品であるが故にローブそのものは、お世辞にも上等とは言えない…だが、ある程度の金と時間をかけたローブは、非常に強力な魔術品となる、一から織り上げるのが最上だが、これはあまりにも難しい、織り上げるだけの技術が必要な上に魔術的な意味合いも含めなくてはならないからだ、しかし「布」から作成するならば、普通くらいに裁縫が出来るなら作成が不可能な程ではない。 満月の夜に聖水を満たした器(バケツ並み)に「布」を浸して一晩まるまる月光浴させ、朝日が登る前に回収し、布が完全に乾くまで干す…それから清めた針と糸を用いてローブを作る、その後…完成したローブを聖別するのだ。 (普段は着れないから、結局は使い勝手が悪い…って、木村君が言ってたっけ) 霧島はローブの作成知識を思い出しながら、ぼんやりとしていた。 木村翔からの教えは「日常生活でも使える道具が一番」である、しかも「費用はなるべく安く!」これが最も大事だと、何度も霧島は聞かされた…「魔術」に費用はかかるが、本当に必要な時に金が無くなっては、後々で自身の首を絞めるからと。 それに、いくら「魔術師」「魔術使い」とは言え、今も昔も変わらない…本職か、道楽で魔術を学ぶだけの余裕がある、金持ちしか出来ない事が沢山あるのだ。
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