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「…もう好きにせっ」
「うん!」
崚行の布団に潜り込む。
「崚行くん…」
「…ん…?」
「崚行くんはお父さんやお母さん…いないの?」
「……おんなじや…」
「へ?」
崚行は隆に背を向けながら話している。
「お前と一緒や…」
「………」
目を閉じる崚行。
「崚行くん…お兄ちゃんって呼んでいい…?」
「…好きにしな…隆…」
崚行は初めて、隆を名前で呼んだのだった。
隆はそれが嬉しかったのか、安心感に包まれた顔で眠りについた。
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