第二章

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それから10秒も経たないうちに、再び携帯が鳴った。 相手はもちろん努だ。 「……なんだ。」 『なんで切るんだよ?』 「切ってほしくねぇなら日本語喋ろ。」 『喋ってたじゃねーか。』 「あれは日本語じゃねーよ。」 ぶつくさと文句を言ってくる努を軽く促し、 「……で、用件は?」 いい加減に、本題に入ることにした。 努から電話をかけてくる時は、たいがい何か重要なことがあるときだからな。 まぁ、何も用件がなかったら、明日殴るけどな。 『あー、そのことなんだけどー……』 そんな俺の言葉に努は言いづらそうに一瞬黙って、 『……慎介がまじでヤバいぜ。』 ぽつりと言葉を漏らした。 その言葉に俺はやっぱりか。と心の中で呟く。 だが、問題はそこではない。 「規模は、どれくらいだ?」 『今のところは、生徒会役員、風紀委員、それぞれ全ての親衛隊。それから……マキを使ってANGELを潰そうと考えている小中規模の族だな。』 「……今のところ、ねぇ。」 『あぁ、どこから情報が漏れたかは知らねぇが、慎介がマキっつーことが噂になりだしている。』 「つまりは、近々ANGELと雑魚の大群の大規模な抗争が起こる可能性があるっつーこと、か。」 親衛隊だけならともかく、よりによって族関係まで絡んでくるなんて……くそ面倒なことになったな。
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