存在

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戒が学校へ行ったのを確認した私はすぐに脱衣場に行き戒の洗濯物を見る。     戒の服…戒の下着…戒の体を拭いたバスタオル…   あぁこれらになりたい…戒の匂い…     最近戒は全然ご飯を食べてくれないわ…どうしてそんなに冷たくするの?こんなにも愛しているのに……     私は脱衣場に仕掛けてあった隠しカメラを見る…   これは私の部屋のテレビに繋がっていて毎朝戒の体を見ているの……     ほどよく筋肉のついた体…あぁ戒…あの体で私を抱いてほしい……     私はまた録画したビデオを再生し、戒の体の隅々まで見る…     『ふふふ、戒…なんて素敵な私の息子…』     《さて、迎えに行くかな!》     迎えに…?友達かしら……     それに戒…どうして香水なんてつけてるの?       誰のため?まさか恋人なんているんじゃあ?   そんなのダメ!戒の恋人は私…誰にも渡さない!!         画面にうつる戒の顔にキスをする…         私の戒……その体も、中身も、全て私の物     ふふ…親子って素敵ね…         私はベッドの下に隠してある沢山のビデオテープを出した。       2月3日の戒 2月4日の戒 2月5日の戒   ・   ・   ・     私は今日のビデオテープにマジックでキュッキュッと今日の日付を書く           あぁ…今何しているの戒?   学校卒業したら…私達毎日ずっと一緒ね……             私の戒…あなたは私のために生きてるの……        戒の存在は私のためだけに      
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