俺と妹と第三者の、第七回頭脳大戦~グラタン物語~

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 遊園地についた俺達は、遊んでいた。と言っても、まだ開園したばっかだから人が多い多い。ごみのようだ!  いや、別に遊んでばっかではない。しかし、まあ今日くらいはいいだろう。静だって、少しくらいは男というのを知った方がいい。いや、身体まで奪ったらぶん殴るけど。どんなに凄いやつでも一発は殴るけど。 「お兄さん。次、あれ乗りましょうよ」 「……いや、ちょっと待って」  しかし、ノリノリで乗り物に乗っていたのは午前中だけだった。疲れる。高校生ってこんなに元気だったっけ? おかしいなぁ。煙草吸い始めたせいか? 止めようかな。  しかし、前回元彼女と来たよりは楽しかったし、暇じゃなかった。少なくとも「妹が作ったご飯が待ってるから帰る」とか言い出さないくらいには。 「次あれ行きましょう! 二人で!」 「三人もいたら怖い……いや、ごめん。空気読めない発言だった」  睨まれたので素直に謝っとく。ジョークのつもりなのに。 「アイスクリームって、食べ終わる前に熔けちゃいますよね?」 「春香は口が小さいからだよ。俺なんて程好く熔ける前に食い終わるよ?」  本当に楽しいと感じられた。ここまで純粋に楽しめるのは、あいつを除けば久しぶりだ。 「やっぱり静は可愛いんですけど愛想がなさすぎだと思います。笑えばもっと可愛いのに」 「あの無愛想なのが静が静たる所以だよ。多分、きっと、メイビー。メイビーってベイビーと似てない?」 「そんなの、馬と縞馬が似てるって言うのと一緒ですよ……って、話逸らしましたね?」 「おっと、俺達の番だよ。乗った乗った」  時間は既に夕暮れへと差し掛かっていた。  楽しかった。暇じゃなかった。良い一日だったと言える一日だった。 「お兄さん、次どこ行きましょうか!?」
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