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麗次郎に言われてから10分が経ち、やっと半助に掛けられていた業が解けた。
半助は急いで麗次郎を助けに行った。
「やっと来たか…待ちくたびれたよ。」
すっかりボロボロになった麗次郎の肩をポンと叩き、コクリと頷くと、半助は足早に九尾狐へ向かって行った。
スタタタタ…。
そして、思い切り九尾狐の左前足へ斬り掛った。
グバシッ。
もう一振りして、左前足の筋を切断し、完全に動きを奪った。
ズバッ。
「おしっ!」
九尾狐は右前足で半助を地面に叩きつけた。
ベシィィィンッ。
「ぐはっ。」
麗次郎は直ぐに駆け出した。
「半助っ!?」
よたつきながら、半助は立ち上がった。
「だ…大丈夫だ…。」
麗次郎は九尾狐の右前足を攻める。
ズガッ。
九尾狐は鋭い爪で刀を受け止めた。
麗次郎と九尾狐が押し合いをしていると、半助が九尾狐の隙をみて斬り掛った。
ズバッ。
「ぎゃぁぁぁっ!!!」
痛みを堪えれずに叫びを上げている間に、麗次郎が尾を切り落としに後ろへ向かう。
それに気づいて、九尾狐は麗次郎を鼻で強く振り払った。
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