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韻が途中で遮断され、術の発動を回避出来た。
「くぅ…流石銀の鬼、その身のこなし、恐れ入った!!道を開けてやろう…。」
そう言って、二尾狐は隠していた鳥居を出してくれた。
「しかし…九尾狐は私よりも手強いぞ、心して掛るべし!!」
銀次郎はコクリと頷いてから、鳥居を抜けた。
半助も遅れ気味に、後に続いた。
先には大きな桜の木が立ち、その下には美しい娘が黙って正座をしている。
銀次郎達が近づいて行くと、両手を地面について、ゆっくりと深くお辞儀をした。
「九尾狐よ、俺はあるやつに会いに行く為ここまで来た!それ故先へ通してはくれぬか?」
銀次郎がそう言うと、娘に化けた九尾狐が横に首を振りゆっくりと応えた。
「…なりません、この先へ行きたいのならば、私を倒してお行きなしゃんせ。」
着物の袖に顔を隠し、ゆっくりと実の姿を現した。
九尾狐の周りを白狐が囲う。
銀次郎は半助に言った。
「九尾狐は白狐と韻を併せ稲荷火を放ってくるつもりだ。」
半助は息を飲んだ。
白狐達は韻を切り、九尾狐の守りを固め、素早さ、力を上げた。
銀次郎は呟いた。
「白狐達は援護って訳か…。」
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