第三章 疑─九尾狐

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銀狼太はその視線を反らす様に後ろを向くと、犬になって駆けて行った。 その様子を見て、半助は苦笑いするしかなかった。 「ははっ…ははははっ…はぁ。」 夜も更け入った頃─ 銀次郎、半助、銀狼太の三人は古屋の中で、草賀について話を始めた。 「九尾狐の穴に、草賀は何用で入ったのだろうか?」 半助が疑問を訪い掛ける。 銀次郎がそれに応えた。 「…黄泉のマガタマ以外に必要な物があったとするならば、恐らく…傀のマガタマか。」 銀狼太がそれに続ける。 「黄泉のマガタマと傀のマガタマで出来ることっつぅたら…アレか?」 半助がまた質問を投げ掛ける。 「アレ…とは?」 銀次郎は眉間に皺を寄せながら言う。 「…操りだ。」 銀狼太はコクコクと頷き話す。 「人間の悪いもんを、黄泉のマガタマで妖にして、それを傀のマガタマで操るって訳だ。」 半助はひたすら関心して頷いていた。 「……っと、関心してる場合じゃないのではないか?早々に花ノ絵町へ戻った方が…。」 銀次郎と銀狼太が揃って半助に言った。 「今日は……寝ろっ!!」
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