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三人はまた歩み出した。
山路は来た時と同じ、風だけがさざめく静かで不気味な道だ。
暫し歩き、木魅の居た河辺まで来た。
そこには、あの木魅の姿があった。
麗次郎は木魅に声を掛けた。
「また会いましたね、いつもお元気そうで何よりです。」
『ほっほっほっ。』と笑い、髭を撫でながら言った。
「元気が取り柄ですからの!!……そう言えばぁ…。」
木魅は何かを思い出した様に呟いた。
麗次郎が訪うてみた。
「何か?」
すると、木魅は語り始めた。
「そうじゃそうじゃ…今朝のことじゃ、未だ薄暗い刻に、沢山の人霊が何かに呼ばれるかの様に、花ノ絵町の方へ飛んで行ったぞい?」
三人は悪寒が走った。
身の毛もよだつ恐ろしい事が始まったことを、三人は察したからだ。
「…ついに奴が動き出したのか?」
三人は足早に、山路を下った。
「どうしたんじゃ?未だゆっくりして行けばよいのにのぅ…寂しいのぅ。」
花ノ絵町─
町中の様子は普段と至って変わりはない。
今のところ問題はなさそうだ。
一先ず、三人はお役所へ足を進めた。
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