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「見えちゃった・・・どうしよう」
途方にくれる一人の女の子
10歳かそこらの女の子は何を見たか、顔を真っ青にして天井をみている。
その先の天井には真っ白な手が何本か生えていた。
「どうしよう!!篝先生っ見えちゃったよ~!なんか怖い!手、白い手!」
女の子は《 篝先生 》と呼んだ人に飛び付いて半泣きし始めた。
「おぉ~見えたか見えたか 慣れれば、怖くもなんともないさ これで俺と一緒だな、はははっ!」
わらっている篝に比べ、さらに真っ青になる女の子。
「それにね、目みたいなのがこっちを見てるの!おっきい目が」
笑っていた篝だったが、一瞬目を細めて苦笑いをする。
「そうか、これが見えてるとなると…ちょっくら厄介かもな」
頭にハテナを浮かべる杏子。
突然にかっと笑うと、篝は杏子の頭をがしっと掴んで撫でる。
「大丈夫だ。なにかあったら俺を呼べ、杏子」
「・・・うんっ先生大好き!!」
それから5年・・・・杏子(あんず)と呼ばれた女の子は
・・・・・逃げていた
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