хⅣх~最後の夏は~

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  俺はそんな鳳月を追うように、走って鳳月の横に立った。 「怒んなよ鳳月」 「アンタが人の話しを聞かないからでしょうが!」 何だよもう……可愛いな。 「いやさ、お前があまりに綺麗だったから気が動転してたんだよ。だからこれはお前が綺麗過ぎるのがいけない」 「……アンタが言うと言葉に重みが無くなるわね」 そう毒づく鳳月だが、顔は思いの外嬉しそうだ。 まったく……可愛い奴め。 「んなこと言うなって。俺がここまでベタ褒めしたのなんてお前が初めてなんだぜ?」 「フン……どうだか?」 「信じてくれって。そういえばその化粧、誰にしてもらったんだ?俺がプレゼントしたアクセサリーの数々もお前の美しさを引き立てちゃあいるが、その化粧が特にお前を引き立ててる」 俺がプレゼントしたものを付けてくれてるって超嬉しい。 可愛いなぁもう。 「……知らない小さい金髪白人の赤いドレスを着た女の子にやってもらったのよ。誰よあの子?私初めて見たわよ?」 そういえば鳳月ってイリア見たことなかったっけ。 可愛い奴め。 「そいつの名前はイリア。一応俺らより年上だから言葉遣いとか気をつけた方がいいぞ?」 まぁイリアの性格からもう二度と会うことはないと思うが。  
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