第一章:始まり

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帰り道…。 家が近くだから、いつも一緒に帰ってるんだ。 「今日さ、新任の先生きたけど、あの初めに挨拶した先生、かっこよくなかった?」 「んー……。覚えてない…。美緒はよく見てるね。」 「だって、すごくかっこよかったし……、あー、いーなー…恋したい!」 「美緒は美人なのに、理想が高すぎるから恋できないんだよ。フフ。」 「笑いながら酷いこと言わないでよね。確かに理想高いけど……。」 「ま、機会を待ちましょう。」 「うぅ……。 じゃあ、霙の理想はどんな人?」 「あたしは……。」 考えようとすると、あの、宇地先生のことが浮かんでくる…。 体が少し熱い…。 「よくわからないかな……。」 とごまかしておいた。 でも、美緒にはお見通しみたい。 「赤いけど……もしかして、好きな人ができたの!?」 「えっ!?………そうなのかな………??」 自分でもわからない…恋なんてしたことないし…。 それに顔が赤いのは、ただ、宇地先生のことが印象深かっただけかもしれないし……。 「ハァ…。霙は経験不足だなぁ。」 「う~ん……。わかんないからしょーがないよ。ね??」 「まぁね。」
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