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女「はい 生姜湯。早く声を治してくださいね。」
私のデスクにマグカップを置いてくれる 優しい後輩に 抱きつきそうになるのをこらえる。
唯『ありがとう。』
温かい生姜湯を口に含んでいると 同僚達が笑っていた。
男1「でも 課長に間違えるなんて 何回目?」
男2「俺でもないのにさ♪ある意味 羨ましいね。」
唯『はあ?何がおかしいの。マジに迷惑なのに…』
しかも さっきは【おじさん】って 聞かれたのに?
男「まぁ… 女性の声が低いのがセクシーと思っている男もいるからなぁ…」
彼の言うことに素早く反応する私の脳。
唯『それは極少数派の意見ね。私ぐらいの声だと セクシーを超えて【地獄からの呻き声】っていうの。』
カップに口を付けたまま答えると みんなが笑い出した。
男「そりゃあ…ワハハ…言い過ぎだよ…ハハハ…」
……笑い過ぎだろ?
男「でも…ハハハ…課長も可哀想だよな… 【地獄からの呻き声】と一緒の声って…ハハハ…」
そんな時 小さく開いたドアから小さな声がした。
課長「……悪かったね…(泣)」
唯『?!!!』
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