第四章 悲しみ

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飛ばされ、木に激突したハルカは小さく呻き声を上げたが、すぐ立ち上がった。 『神田 瑞希は…このようなことでは死なない』 「黙れ、速く瑞希にかけた術をとけ。」 『我は、導いただけだ。』 「………風を纏いし、刃を作る。我、命じて解き放つ」 瑞希が、小さく呟くと風が吹き荒れ。誰も近づけなかった。 「瑞希!!」 ハルカが、瑞希の名前を叫ぶと小さく肩が震えるのが見えた。 「もう、やめろ!!」 瑞希を守るように強風が吹き上げる中をハルカは、一歩一歩瑞希に近づいた。 「お前はまだ、死ねないんだろ!だったら、やめるんだ!! 」 『無駄なことを』 「………ハルカ……」 瑞希は、小さい声ではあるが、しっかりとハルカの名前を呼んでいた。 『なに!?』 「瑞希……戻ってこい。まだ、間に合う」 『させぬ、させぬぞ。ハルカ王子!』 「ちぃっ、やっぱりあいつの仕業かよ」 「うわぁぁぁ、頭が…割れる……」 頭を抱えて蹲る瑞希の体は限界だった。 『光と闇は表裏一体、光は導き、闇は惑わす』 「閉ざし光を解放し、隠れし闇を打ち砕く。出でよ、光と闇を統べる者よ!フェザードラシエル」
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