第四章 悲しみ

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《さっきのあいつと違う》 「俺は……自分が恥ずかしい…何でこんなにも弱いのか。何で毎回、足手まといになるのか…」 『何が言いたい』 「あんたは倒さなきゃいけない、存在だから……俺は、逃げない」 「瑞希……お前の覚悟をみしてみろ!」 「ハルカ、俺に使える剣をくれ!」 《心を鎮め、自分の願う力を言ってみよ、そうすれば自ずと剣は答えてくれるだろう》 心を鎮める……ずっと、考えていた。何故、俺は此処にいるのか、この痣のせいだと思い込んでいた。だけど、それは違うとわかった。だって、この痣が無くても、ハルカについていったかもしれないから。だから、俺は、誰かが傷つかないように……力が欲しいんだ。仲間を守れる力が。 ハルカは、持っていた剣を瑞希に投げた。 それを、受け取った瑞希は静かに鞘から剣を抜いた。
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