第四章 悲しみ

10/10
前へ
/152ページ
次へ
「痛っ!!」 「馬鹿かお前は、あんな奴に連れ去られて、操られるなんて!お前なら、簡単には捩じ伏せれただろ!!」 今までとはちがくハルカは本当に心配したんだ。それなのに……馬鹿だな~。 一人でいる気になって恥ずかしいや。 「それに……無事で良かった」 〔主よ、我はこれで戻るが何時でも呼ばれよ〕 「もういくのか?それに、主じゃなくて瑞希でいいって」 《水龍……諦めろ》 〔……瑞希〕 水龍はすぐに、姿を消したが。俺の心の中は暖かくなり、いつのまにか笑っていた。 「瑞希、宿に戻るぞ」 ハルカは、瑞希に手を差しのべ瑞希はそれをつかんで立ち上がった。 「それにしても、瑞希が水龍剣を使いこなせるなんて。驚いたな」 「水龍剣か……」 「瑞希、その剣はお前が持っていろ」 「え?」 「また、襲われたり。連れ去られたりしないため」 俺は、また迷惑をかけたんだよな……本当に役立たずだ。何かある度に、ハルカと南は俺を庇う。だけど、今度は俺が庇う番だ。 心にあった、悲しみは消え今、心にあるのは勇気と希望。それが消えないように俺は、歩き続ける。 第四章 悲しみ END
/152ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加