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手のひらに集まった魔力は徐々に水色に染まり始めた
「瑞希はやっぱり、水色なんだね」
「え?」
「人にはそれぞれ魔力の色がある。例えば俺のは…」
ハルカは左手の人差し指を立てるとそこから、赤い色の魔力が現れた。
「赤色……」
「魔力が強ければ強いほど強力な魔法が使えるが…その分、危険が増す」
「だから、俺は魔法が好きじゃない」
「ハルカ様……」
「ハルカらしくないぜ。いつもなら、そんな弱気なこと言わないだろ」
ハルカは、少し照れながら笑うとなにか思いついたのか剣を抜いた。
「瑞希、久しぶりに手合わせしよう」
「もちろん、魔法なしな」
「使ってほしいのか」
「まさか。手加減したら許さないからな」
「手加減するのは苦手なんだ」
「また、始まった。意地の張り合いが」
南は、少し離れた所から二人を見ているとハルカが魔力を剣にためていると、瑞希はそれを真似するかのように剣に魔力をため始めた
《ハルカ、いい加減にしろ。それ以上ためられると出ざるおえないだろ》
〔瑞希もです。我は、汝の澄んだ魔力は好きだが、もう溢れてしまう〕
ドラシエルの声と、もう一人の声が聞こえると、ハルカと瑞希は顔を見合わすと笑い始めた。
「まさか、ドラシエルが降参するようなことを言うなんて」
「水龍も」
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