違和感

16/16
前へ
/179ページ
次へ
 これまで、フォーゲルはそうして王としての勤めを果たしてきた。  だが、それもいつまでも続かない。  いずれ自分は息子に王位を譲り、政務から退く。  その時に、息子を支える有能な人材が必要だ。  アディルは、その資質を持っている。  まだアディルの能力が、どれほどのものかは分からない。  見た感じでは、周囲の認識よりも力を持っているのは間違いないだろう。  必ずしも必要というわけではない。  だがいれば役に立つ。  だからこそ、知る必要かあるのだ。  フォーゲルは、アディルのこれからについて思案を巡らせた。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加