心配

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「いや、いいんだ。無理に起こしても、アディルが疲れるだけだから」  そう言うと、リリナの顔が穏やかになった。  どうやら信用してもらえたようだ。 「今夜は俺が側につくから、下がっていいぞ。何あればすぐに呼ぶから」 「分かりました」  リリナはイスを用意すると、軽く頭を下げて部屋を出て行った。  用意してくれたイスをベッドの側に置き、息をついて座る。  アディルが眠っていたのは、予想外だった。
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