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あの日壊された心は
紙とのりなんかで
無理矢理貼りつけられた
鈍い音と
あいつの奇声と
あたしの泣き声が響きながら
部屋の鍵が金槌で砕かれた
あたしはもうその日から
生きたいなんて思わなくなった
ぽっかり空いた穴からは
向こう側は見えない
見られている
見られている
見られている
憂鬱で仕方がない
なのにあいつは
心なしか嬉しそうで
勝手に入ってくる
あたしの世界を壊しながら
まだ何が不満なの
不満の数なら負けないだろう
殺すのと死ぬのなら
死ぬほうが楽だよなあ
だって死んだ後はもう
なんも関係ないし
監視されないし
理不尽に怒られないし
これが『天国』じゃないのかな
誰かの生きたかった明日?
ぬるいこというなよ
赤の他人の人生なんて知らない
あたしはあたしの人生がある
元々ある人生の長さを
まっとうするも
短くするも
断つも
自由
それが真実の自由
光の下でも
あたしは寒かった
蛍光灯は暖かくなんてなかったの
太陽の光さえ
あたしには冷たかった
じりじり焼いて
焦がして
いつしか灰になっていた
もうあたしは熱さえ持ってないの
風にのって
誰かの頬を汚すだけ
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