それから。

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「あのっ、私、謝りたいんなんですっ! ・・・・・・なんです?」 「・・・・・・うん、どうぞ」 若干引き気味に頷いたクロノが、先を促してくれた。 「えと、私、あなたが兄さんを連れて行ったって思って、それでっ、兄さんのアクセルを使って・・・・・・私の方が速かったから、一回・・・・・・? ううん、二回、バルディッシュで殴っちゃってっ。全力で殴って、あなたのことをボコボコにしちゃって、でもそれは私の勘違いでっ、なのにボコボコに叩きのめしちゃって、ごめんなさいっ!」 全力で謝った。 でも、クロノからの返事はない。 やっぱり、許してもらえない・・・・・・よね。 でも、許してもらえるまで謝らなくちゃ。 私が迷惑掛けちゃったから。 「あの・・・・・・私、あなたをボコボコに――」 「いや、もういいっ! 分かってる、君がワザと言っているわけじゃないのは! 許すっ、許すから!」 「あ――ありがとう」 安堵。 許してもらえた。 リニスが言ってた通りだ。 誠心誠意謝れば、相手にも気持ちが伝わるって。 「タクミといい、君といい、調子が狂う・・・・・・」 ばつが悪そうに頬を掻くクロノ。 「ごめんなさい・・・・・・」 「あまり簡単に頭を下げるな。アイツと同じ顔だから、変な感じがする」 言われて、頭を上げる。 こうして話してみると、改めてクロノがいい人だっていうことがわかった。 それなのに、私、勘違いでボコボコにしちゃった・・・・・・。 やっぱり、本局っていう所に連れていかれるんだろうか。 兄さんやアルフに会えなくなるのは、嫌だ。 でも、罪は償わなきゃ―― 「それで、君のことなんだが――――多分、無罪だよ」
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