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「私、も・・・・・・あなたと友達になりたい」
「――なのは。私はなのはだよ、フェイトちゃん」
ドクンと心臓が大きく跳ねる。
友達になりたい、そうフェイトちゃんが言ってくれた。
「なの、は・・・・・・」
「うんっ」
「なのは・・・・・・」
「うんっ、うんっ」
ただ名前を呼ばれただけ。
それだけなのに、涙が溢れそうになる。
「なのはっ・・・・・・私、なのはに謝りたくて。おはなししたいって言ってくれたなのはを、私・・・・・・」
そんなこと、もういいよ。
「私は、私の好きなようにやっただけ。フェイトちゃんと友達になりたくて、だから、気にしてないよ?」
「なのは・・・・・・私も、なのはと友達になりたい」
私の目を見て、私の名前を呼んで、フェイトちゃんはそう言った。
「それじゃあ今から私たち、友達だねっ」
「――うん」
ちゃんと笑顔を作れたかわからない。
涙で溢れてたから。
でも、ぼやけた視界でも確かに、フェイトちゃんは笑ってくれた。
優しくて、綺麗な笑顔で。
「ありがとう、なのは・・・・・・」
「友達だもん、当たり前だよっ・・・・・・」
優しい時間が、緩やかに流れていく。
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