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「あー・・・・・・その、ユーノ」
「なにかな、アルフ」
次にやって来たのはフェイトの使い魔、アルフ。
人型でも首輪を付けてる、変態狼。
「タクミはどれくらいで起きるんだい・・・・・・?」
「全部合わせて二ヶ月」
初めて見た時からは想像できない表情。
今度は少し、首輪を頑丈にし過ぎたみたい。
君のご主人様はフェイトだろ。
「そう、かい・・・・・・」
「用はそれだけ?」
「・・・・・・ありがとう」
ありがとう。
タクミのことか、フェイトのことか、それともプレシアのことか。
「――虚数空間に落ちたっていうのは、嘘なんだろ?」
プレシアのことらしい。
いや、それも含めて、か。
「落ちたことに変わりはない。今頃アルハザードでアリシアとよろしくやってるんじゃない?」
殺すつもりだったけど、レイジングハートがそれを許さなかった。
私に従うのは、あれが最初で最後だろう。
なら、ひとおもいにやらせてほしかった。
「ユーノ、タクミのことをよろしく頼むよ」
「治療? それとも人生を?」
私としては後者も含んでいてほしい。
「あたしとフェイトも付いてくるよ?」
「すっかりペットだね」
「これは本能だからねえ・・・・・・」
気にした風もなく、首輪を愛おしげに撫でるアルフ。
「変態」
「あんたには言われたくないね」
・・・・・・一体、どれのことを言っているんだろうか。
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