ネクスト

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「君がタクミ――タクミ・テスタロッサくんだね」 「――ええ。どうも、ギル・グレアム提督」 セッティングされた部屋。 向き合う俺とギル・グレアム。 「・・・・・・お母さんのことは残念だった」 「・・・・・・いえ」 此処まで俺を連れてきたクロノもいない。 文字通り、二人きり。 「クロノから君の記録を見せてもらった。中々、将来有望な若者のようだ」 「ありがとうございます」 超怖い。 クロノの父親のことがあって、はやてを殺そうとしてるこのオヤジ。 なんで、関係ないはやてを殺そうなんて考える? ・・・・・・それが最善なのかもしれないけど、私情を挟んでいるのが気にくわない。 クロノならまだわかる。 若気の至りってことでさ。 だけど、あんたはもういい大人だろ? 「――君は管理局に興味はあるかね?」 興味――入りたいか、ってことだよな。 考えろ。 何が狙いだ? コイツははやてを隠し通したい。 だから一人暮らしさせてる。 俺――魔導師がはやてに関わった。 だから遠ざけたい・・・・・・。 闇の書のことがバレないように。 「――興味はあります、けど入りたいとは思いません」 「ほう――君のその魔法の才能を活かしたいとは思わないのかね? 我々、管理局としては是非欲しい存在なんだが・・・・・・」
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