始業式・裏

4/6
前へ
/28ページ
次へ
『さて、中を調べましょうかね。死体があったのはどの部屋だ?』 『えっと…。リビングの椅子に座っていたそうです。鑑識は時間が経ちすぎていて、死んだ時間も曖昧だと…。だいたい5年から6年前とのことです。』 『そうか…。これは、一人息子とやらを待つしかなさそうだな。』 しかし、この事件はどう考えてもその息子がしたんだろう。 『犯人はどう考えても息子の芽炉武君ですね。』山元も同じことを考えていたようだ。 『そうだろうな。毎日リビングで食事をしているような雰囲気が所々にある。』 『ですよねー。』 しかし、性格の問題なのか、何もと言っていいほど部屋には最低限の物しかない。 リビングの机と椅子、テレビ、台所、コンロそして冷蔵庫。それ以外には何もない。 調理器具も鍋とフライパンしかない。 そろそろ、帰って来てもいい時間だ。 とりあえず外に出ておくか。 別に人の家でやることなんてないしな。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加