日常の崩壊

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『あの…ここ僕の家なんですけど何かあったんですか?』 警官らしき人の一人に恐る恐る聞くことにする。 『君が芽炉武君だね。ちょっと署までご同行願おうか?』 …えっと…何故?ナゼ? 『どうせ任意じゃないんですよね?』 『あぁ。山元!彼を。』 山元と呼ばれた男に俺は連れて行かれる。パトカーに乗っている間、俺は何が起きたか考えていた…………。 警察署までは10分程度だった。山岳地帯だからか、揺れも強く途中は吐き気がおそって来た。初めて車と言われるものに乗ったからなのか。 警察署に着くと直ぐに個室で事情聴取とやら。 『君のご両親について聞きたいんだが、君のご両親は今何処にいるのかな?』 質問の真意が解らなかった。 何を言ってるんだコイツは。 『家にいますけど……両親は職に就かず株で儲けてますから。』 『そうか…なら質問が変わるけど、君の両親はいつシンダンダイ?』 最後がよく聞き取れなかった。 俺の両親が死んだ? コイツは頭がおかしいのか? 『悪ふざけでも言っていいことと言っては駄目なことがあると思います』 『そうか……君は両親は生きているといいたいんだね?』 『当たり前です。昨日も今日もあってますし、毎年旅行にも行ってます。冗談なら帰りたいんですが?』 流石に頭にきた。何が言いたいのか…コイツは ふと警官が立ち上がり 何か後ろで話をしている……… 『よし。君は一応病院に入院してもらおう。とりあえず手配しておいた。君は今日からしばらくそこで暮らしてくれ。』 病院?何故?俺は病気じゃない…だろ? 『何故?俺には家がある。待っててくれる両親がいる!』 俺は急に目眩がして倒れこんだ。
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