棄て猫ミィの物語(3)

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その首輪を手に取り、僕が書いた"ミィ"の文字を見て、僕は首輪を握りしめ、流れ落ちる涙を止められなかった…。 『ミィ…本当にしんじゃったの?ミィ…』 もぅ夕焼けになってきた… 女の子に「ありがとう」と言って、僕は泣きながら首輪を握りしめ、走って帰った。ランドセルから油性ペンを持ち出し…、裏庭に行った。 涙が止まらず、スコップで穴を掘り…、そっと穴の中に首輪を入れ、手でゆっくりと土をかけて埋めた…。庭にあった石を1つ…。 油性ペンで、『ミィのお墓』、その裏に『ミィ、大好きだったよ。今までありがとう。』と書いて、そっと、土の上に置き、手を合わせた…。 《ミィ…天国行ってもイタズラ沢山して、元気でいろよ!ミィ…、大好きだったよ!いっぱい楽しかったよ。今までありがとう。それと、ごめんね。ばいばい…》 心の中でミィを見送り…、土のついた手で涙を拭いた…。 もぅ泣かないんだ…、ミィが辛くなるから…。
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