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三十畳ほどの部屋に、二段ベットがズラリと幾つも並んでいる。
夜中には天井裏をネズミのチュー太郎が団体さんで駆け回る。
その中の、一つのベットの下段でボクは寝起きしていた。
周りのベットで寝ていた仲間達は、既に階下に向かう為、狭い階段口に、先を争うように集中している。
跳び起きたボクの前に、ウルトラマン太郎が、青白いうらなり顔を歪めて半泣きで立っていた。
太郎と言う名前だけで、ありきたりなあだ名を付けられた彼は、ボクに起こしたと言っては怒鳴られ、起こさなかったと言っては怒鳴られる、かわいそうな被害者であった。
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