日曜日

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階下に立つイボ熊ジジィが上を見上げて激烈な気合い声を発した。 「何やっとるか!!早くせんか!!」 げっ! 怒っとる! 恐怖にチンチンが縮み上がる感じがした。 太郎が階段を降り切る前にボクの前で悲鳴に近い声で言った。 「ごめんなさい!ごめんなさい!」 そう言いながらイボ熊ジジィの横を頭を抱えて擦り抜ける。 何もされなかった… 良いな… 太郎… 朝も早くから、イボ熊ジジィの爛々と光る目が、ボクだけをとらえていた。
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