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小学校などにある、石造りの蛇口が四つほど並んだ洗面所に向かう。
その脇に手提げバックを放り出すように置いた。
極寒の朝、仲間達は顔を濡らす程度に適当に洗ってゲタ箱へと我先に駆けて行く。
太郎が洗面の順番を待ちながらボクを見ている。
まるで自分がブたれたように痛そうな顔で聞いて来た。
「痛い?」
「いでーよ!当たり前だろ!」
八つ当たりであった。
太郎が俯いて謝った。
「ごめんよ…」
何でお前が謝んの?
太郎は気が弱く、優しい男の子であった。
「良いから急げよ!またブたれんじゃん!」
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