チョッ、コレート

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ったく、ムダな体力使わせやがって。あっ、銀色の紙、チョコレート投げたのか。いちいち屈ませやがって、んっ、頭になんか当たった。もう一個投げたのか。今度は緑色。 「投げないで、フツーに渡せよ。って、言ってるそばから投げんな!」  なんか、いっぱい投げてきたな。ムッチャばらけてんじゃん。赤に、黄色に、また銀、で青か。全部同じ紙だから、お得用パックのやつだ。全部で六個か。けっこうくれたな。 「じゃあ、頂くわ。サンキュー」  まずは、なんにしょうかな。う~ん、赤。うわぁ、溶けてドロドロ、この暑さじゃあな。袋からとれないから直接、あ、鼻についた、ウ~甘い、溶けててもオイシー。中はキャラメルか、口ん中グチャグチャ。口の中の水分全部もってかれた感じ。水飲みてぇ。でも、もう一個、次、緑。これは…アーモンドだ。キャラメルよりはこっちがいいけど。のど渇く~。でも止まらない。銀色は…なにも入ってないや。歯ごたえあるのがいいんだけどなぁ。ダメだ。もうこれ以上は口の中が受け付けん。あぁ~みずぅ~。こんなことなら、さっきの水もっと大事に飲めばよかった。まさか今ごろになってこんなにレア度が増すとは。残りのチョコレートはとっておいて。それにしても、アイツポケットにずっと忍ばせてやがったのかよ。腹減ってんだから、もっと早く出せっていうんだよ。つーか川のところで出せ!
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