夕日は沈む、アナタは裸

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「おい、苦しくないのかよ」  なんだよ。意識あんだろーな。ちょっと、こんな浅いところでまさか 「プハッ。ハァハァハァ、ゲホッ、ゲホッ、ハァハァ」 「なに、こんなときに限界に挑戦してんだよ!状況わかってんのか」フルチンでなにやってんだか。 「トランクスぐらい着れば」  あーもうバシャバシャと、落ち着いて上がれよなぁ。あーこうしてる間にも日が沈んでいく~。もう半分は木に隠れてるし。腹減ったなー。もう何時間まともに食ってねぇんだろ。そうだ、チョコレート、ポケットの中にまだ、あったあった。あと三つか。とりあえず一個、銀色はアーモンドだったかな。溶けてるから紙にへばりつくんだよな。あーちがった。なんにも入ってないやつだ。ハズレー。次は青。おースナック系だ、サクサクしておいしー。やっぱ歯ごたえないと。あーでも、よけい腹減るよ、中途半端に食ったら。 「チョコレートまだ持ってる? 俺あと一個あるけど食べる?」  トランクスだけはいて、戻ってくるけど 「トランクス濡れたまま着たのかよ。それだったらスッポンポンでよかったんじゃ、ってなにすんだ! バカ、やめろ、う~、なに!でぇ~い。ハァハァ」  なに? なに?  「急につかみかかってくんなよな!ケンカ売ってんのか!」  思わず思いきっり投げちゃったよ。あぁ痛ぇー、今ふんばったので足が! チョコレートも落としたし。
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