ここはどこ?

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 そうだ! 石投げて起こそう。あんま小さすぎてもダメだから適当なやつを選んで、山なり気味で、とりゃっ、あっ外れた。もっかい、おっ当たった 当たった、でも反応なしかよ。一気に二個、一個当たった。…ダメか。えーい全部投げちまえ。おーすごい勢いで連続して当たったよ。おっ、動いた動いた 「山田ぁ~山田ぁ~起きろー」 よっしゃ起き上がった。 「生きてるか~なんで俺らこんなとこいんの~」 こっち見てるけどわかってんのかな。あーまた寝やがったよ。ふざけやがって 「オイ、起きろ! 普通にまた寝んな」 よし起き上がった。 「なぁー、なんで俺ら二人して山ん中入ってんの? オマエと会った後ぐらいから記憶飛んでんだけど」 ジーっと見てるだけでなんも反応なしかよ。アイツはびっくりするぐらい無口だからなー。たぶん昨日もなんにもしゃべってないんじゃねーの。 「オイ、聞いてんのか、なんか言えよ、オイ!」 ダメだ。全然なんか言う気配がねぇ。ホンットにアイツのしゃべらない度は無口のレベルじゃ済まされねーからな。高校のころも野球の県予選の応援練習、アイ ツが声ださねぇから俺らんクラスはマジ先輩にしごかれまくったし。アイツはボコられても最後まで大きい声ださなかったからなー、みんな逆に感心したよ。帰るとき黒板に「すまん」て書いて走り去っていったんだよなぁ。だったら声出せよーって、みんなしてツッコンだんだ。そんで次の日学校行ったら一個十円のチョコ、全員の机ん中入れてやがんの。なんじゃそりゃ! チョコって! 袋に山田って修正液でわざわざ書きやがって。渡すんならそのまま渡せよって感じだよ。メンドくせぇだろそっちの方が。んっ? 手でこっち来いって合図してやがる。 「何様だ、オメェは、お前がこっち来い」 マジで! まーた寝やがった。 「わかった、わかった。今行くから待ってろよ。ったく」
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