1人が本棚に入れています
本棚に追加
相変わらずな
おー、相変わらず開いてんだか閉じてんだか、細~い目ぇしやがって。髪型も全然変わってねぇじゃん。六・四分けのミディアム。
「お前なに水全部飲んでんだよ、つーかなんで俺らここにいんの。そのまえになんかしゃべれよ」
ジーっと見てるんだったらなんか言ってくれないかなー、あれっ、コイツ顔になんか細かい傷がいっぱい、
「お前、顔どうしたの? 小っちゃい傷が、大丈夫かよ」
下向きやがった。
「昨日、俺らどうしたんだっけ。お前と会ってからはどっか店入ってないよな、俺かなり飲んでたからお前と会ったあたりぐらいから記憶ねーんだけど。お前も飲んでたの? オイ、こっち向けよ。なんてコミニュケーション能力が低いやつなんだお前は」
う~んこりゃ喋りそうにないなぁ。小学校から一緒だけど、声聞いたのって、ホント数えるぐらいしかないよーな。よくそれでフツーに学校生活送ってたよ なぁ、今から考えたら信じらんねーよ。おっ、どうした急に立ち上がって。靴脱いで、靴下も脱いで、ジーンズも膝のところまで曲げて、シャツも脱いだ、う わっ! 背中も傷だらけだ。
「背中も傷だらけだぞ。なんの傷だよ。ここそんな木の中掻き分けるとこじゃねーだろ」 なんのためらいもなく素通りされちゃったよ。
「どこにだよ」
って川しかないか。川に入ってって、あー顔洗いたかったのね。
「傷しみない?」
最初のコメントを投稿しよう!