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自覚がないままある日、事件は起きた。
将星全体で行くことになった旅行。その日は不運にも夕方頃には雨が降っていた。
それにバスも大型の物で山道を下りに入った時、ある出来事が起きた。
俺の乗ったバスのすぐ後ろのバスが突然の横転事故を起こした。
そのバスは俺たちの一つ上の先輩たちのバスで、下り道を不運にもタイヤがスリップしそのまま横転した。
ほとんどの生徒は軽いけが程度で済んだが、一人だけ、重傷の生徒がいた。
女子生徒。
先輩だった。
知り合いの顔。
将星の生徒なら誰もが知る女子生徒だった。
『獅子乃宮 白』。
将星の生徒会長だ。
そして彼女その有様は酷いものだった。
彼女は、窓側の席に座っていてバスが横転したと同時に窓ガラスが外れそのまま窓の外に投げ出され、頭を強打。
それに加え、彼女の片腕の上にバスが圧し掛かるような形で彼女の腕は引きちぎられるような形で切断された。
頭も打って、腕からの出血も酷く、言うなれば非常に危険な状態だった。
咄嗟に駆け寄って能力を使った。
その時の記憶は今でも忘れない。
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