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「智ちゃん?」
女は智和の手に触れた。
智和はとっさに手を引っ込めた。
激しい嫌悪感が襲う。
「―どうしたの?」
上目遣いで自分を見る。
―明らかに、『誘い』の目線。
ある人物が思い浮かぶ。
―いい加減、忘れたと思っていたのに。
「―ごめん、何でもない。加織ちゃんがあまりにも綺麗だからドキドキしちゃった」
女性が喜ぶ笑みを見せる。
自然と身に付いた技術。
女は顔を赤らめた。
「―じゃあ、僕達はこれで」
幸子達が立ち上がった。
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