さあ、終わりの始まりだ

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「何でてめぇはこんなことされてんのに、笑っていられるんだよ」 馬乗りになり、散々殴った後に聞いた。 痣の残った肌が綺麗で、もっと傷付けたいなんて思ったけど。 「何、で…って言われてもな…」 目を逸らして答えたから、殴ってやった。 俺の顔見て答えろよ、むかつくだろ。 そう言えば、素直にこっちを見る。 何て従順な奴。 そんなんだから良いように利用されるんだよ、馬鹿。 「さっさと答えろよ」 「…、…から…」 「あ?聞こえねぇよ」 また殴る。 ちゃんと言わねぇのが悪ぃんだよ。 「不動、が…好き、だから…」 「…は…?」 俺が、好き? こいつ… 「…馬鹿じゃねぇの?」 「馬鹿じゃない、本気。じゃないと流石に怒ってる。だって痛いもん」 あ、本音言った。 今までずっと黙ってたのに。 変な奴。  
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