第1蒼

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…夜10時… ~西湘バイパス 料金所~ 『料金は200円です』 料金所のETCゲートをくぐり抜けた瞬間にソアラに搭載されているナビが料金を報告してくれた。 さ、後は西湘の長いストレートを抜けたら箱根だ。 久々に飛ばすか… ヴォォォォ!バシュ!ヴォォォォ… アクセルをフロア目一杯踏み込み、加速し始めた。 純正のデジタルメーターが180、190と瞬間的に表示し、あっという間に250km/hを超えていた。 ミッションはとうに6速に叩き込んである。 ※ノーマルのソアラは5速ミッションですが迅のソアラにはJZA80スープラ純正6速ミッションに載せ換えてあります。 他の一般車両なんざ止まっているかの様に見える。 あっという間にテールが追いついて抜いていき、そして、ルームミラーに映った車両は瞬く間に消えていく… 「ん?あのテールランプ……お、ポルシェじゃん」 あの独特なリアスポイラーにLEDテールランプは現行モデルの911GT3か… 何だよ、チンたら走りやがって。 お先に失礼させてもらうぜ! ヴォォォォ! バシュルル! 隣の車線へ進路変更してブチ抜き、ポルシェの横をチラリと見てみた。 ハッ…女連れかよ。 アクセルを目一杯踏み込んでルームミラーから映るポルシェを消そうとしたら… 「パッシング……へぇ上等じゃねえかよ。車体価格約1800万、最高速312km/h、435馬力のモンスターか…0―100km/h加速:4.1秒のポテンシャルを見せてくれよな!」 こちとらチューニング費用1000万超え、最高速330km/h、700馬力のチューンドカー。 ポルシェ如きに負けてたまっかよ! ヴォォォォォォォ! 「お、ソアラの加速に付いて来てる。やっぱ車体軽いしピュアスポーツだもんな…」 ポルシェのスペックに感心しながらも果敢に攻め続け、箱根新道の料金所へと向かった。 さぁ、次はさっきみたくロングストレートは無いぜ? ここから先は腕の見せ所よ。 料金所のETCゲートをくぐり抜け、ポルシェが付いて来たのを確認したと同時に、ミッションを一速に入れ、アクセルを全開にした。 ドイツが造ったピュアスポーツが速いか… 俺が丹精込めて造ったチューンドカーが速いか… 走れば分かるってな!
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