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…時刻不明…
~場所不明~
ドッシャァァ!
ガタガタ!
ベキン!バキッ!
ヴォァァァ…
光に飲み込まれた瞬間、目にしたのは森のような場所であった。
辺りは暗く、何かこうオバケが出てきそうな雰囲気が漂っていた。それにしてもここはやたらとフラットな路面だなぁ。
何かこう、舗装してない田舎道を走っている感じがする。
箱根にこんな道あったっけか?
ナビの画面を見て場所を確認するが…
「え?場所が表示されてない……」
何で?
何故、画面には自車表示のマーカーしか表示されていないんだ?その他にも、地名や時間すらも未表示だ。
ここはナビに登録されてない場所なのか?
幾ら操作をしてもうんともすんとも言わない…参ったな。
遭難しちまったぜ…
まぁとりあえず、先に進んでみて誰か道に詳しい人を探すっきゃねえな。
ヴォァァァ…
ったくよ…
アイツを拾いに行く最中にこんな目に遭っちまうなんざ、今日は厄日だぜ…
/
ヤクイ!
\
何か聞こえたような…?
あっアイツに電話いれとこう、遭難してちと遅れると言っておかなくちゃ。
ゴソゴソと上着のポケットから携帯を取り出してパカッと開いた。が…
「うわ圏外かよ……あれ?何で日時が表示されてないんだ?」
圏外はおろか、時間や日にちすらも表示されてない…
まるで買ったばかりで設定すらしてないかの様に…崖に突っ込んだ影響で壊れたのだろうか?まぁ何にせよ連絡手段が取れなくなってしまったのは事実。
早く、圏外ポイントから脱出しなければならない。そう思った俺はソアラのアクセルをグッと踏み込んで、暗闇の野道をひたすら走る事にした。
「にしても…ソアラのこの車高じゃキツいな」
いくらフラットな野道でも、ソアラの車高と社外サスでは結構しんどい。乗り心地は最悪である。
「ステアリングがとられる……ん?何だありゃ?」
悪戦苦闘しながら運転していると、何やら人らしき面影と動物らしき物体を見かけた。
少し先に見える広い空き地みたいな場所で人間が動物らしき物体、数匹に襲われてる様に見えた。
「あれって結構ヤバいんじゃね?しゃあねぇ…いっちょ行くかよ!」
ヴォァァァ!
バシュルル!
ヴォァァァ…
アクセルを目一杯踏み込んで、少し先の空き地まで急ぐ事にした。間に合ってくれよ!
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