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うお!?
メイド服だと?うわぁメイドさんかな?初めて見たぜ、しかも箱根の山奥で…
つか、何故に箱根の山奥なんかでメイドさんは襲われてたのだろうか?謎だなオイ。
あれ?このメイドさん、怪我してる…
「オイ、アンタぁ怪我してるじゃねえかよ…」
「これ位、大丈夫よ…後、助けてくれてありがとう」
「礼はいいよ!つか大丈夫なワケねぇだろ!出血がひでぇじゃねぇか…ちっと待ってな」
急いでソアラの助手席側のドアを開き、ダッシュボードからトヨタ純正の救急セットを取り出した。
「押さえている手をどけて。消毒するから。ちょいシミるけど我慢してな?」
見るにも痛々しい傷口に消毒液を掛ける。掛けた際にメイドさんの顔が少し引きつっていた…
次にガーゼを当て、包帯をグルグル巻いて留め具を装着する。
「とりあえず、肩の応急処置は終わり。直ぐに病院に行って治療しないとな…」
「あ、ありがとう…」
出血がヒドいのか、早くも包帯が紅く滲んできている…
ひとまず病院に連れて行こうとメイドさんをソアラに載せてあげようとした時である。
「足も怪我してるじゃねえかよ…」
転んだ際にやってしまったのであろうか、メイドさんの右膝辺りからも出血していた。もちろん、放っておくワケにはいかない。すぐさま応急処置に取り掛かった。
う、なんて綺麗な脚なんだろう…
太ももなんかたまらねぇ。
おっと見とれてる場合じゃねぇな。早く応急処置しなきゃよ。
先ほどの様に消毒液を掛けて、ガーゼを当て、包帯を巻こうとするが…
「やべ…包帯が無くなった」
「私はこれで大丈夫よ…」
「大丈夫なワケないだろう……ちょっと待っててくれ」
俺はすぐさま、着ていたリーバイスのチェック柄のシャツを脱いだ。
そして、そのシャツを…
ビッ……ビリビリ。
袖の部分を破き、包帯の代わりにしてあげたのだ。
ちょっと高かったシャツだがメイドさんの治療の為だ、惜しくは無い。
「これで大丈夫かな…さ、立てるか?」
メイドさんに手を差し伸べた。
メイドさんは俺の手を握り締め、よろよろと立ち上がる。
「さて、病院に連れてかないとな…しかしここから病院に行くにはどうしたら良いのやら」
「ここからだとかなり遠いわよ」
「お、ここらの地理に詳しいの?」
「詳しいも何も、ここから紅魔館に近いし…」
え?
紅魔館?何それ?
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