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「はて、箱根に子馬館なんてあったっけか…?」
「字が違うわよ…」
「失礼ww……しかし、紅魔館か…聞いた事ねぇな。箱根常連の俺が知らないなんて…何かの観光施設かい?」
「その箱根というワケの分からない場所を言ったり、紅魔館を知らないと言う事は……アナタ、外来人ね?」
外来人?
また分からないワードが出てきた。このメイドさんは一体、何なんだろうか?箱根をワケの分からない場所と言うし…
「あのさ、此処って…神奈川県箱根町だよね?」
「此処は幻想郷よ?」
……………………。さっきから話が噛み合わない。何その幻想郷ってのは。初めて聞いたよ…何が何だかサッパリだ。
「い、今は此処の地名は後回しにしよう……とりあえず、メイドさんを送るのが最優先だ」
「あら、送ってくれなくても大丈夫よ。私、飛べるし」
俺は驚愕な光景を目にした。突然、メイドさんの体が浮いたのだ。ふわりふわりと…
ワ、ワイヤーアクションですか?
「どこにワイヤー付いてるの?俺、全然気付かなかったわ…」
「そんなモノあるワケ無いじゃない…」
「あぁ…そう。つか降りてくんない?このままで会話してると気味が悪いよ」
「それは悪かったわね」
気味が悪いとは言っているが、実はパンツ見えそうだったから降りて欲しかったのであった。
あっ見えた。純白か……バカヤロウ、パンツと言ったら縞パンだろうが。ちゃんと水色ラインじゃなきゃ許さんからな。
「痛ッ!」
「怪我が酷いんだから飛べても着地は無理だろ…ほら、肩貸してやるからクルマに乗りな」
「あ、ありがとう…」
肩を貸してソアラの助手席にへと座らせた。何だ?メイドさんの顔が赤ぇな。怪我した挙げ句に風邪か?
「さて、道案内してくれないかい?ナビの調子が悪くてよ」
「ええ。分かったわ」
キュルルル…
ゴヴォァ!
ヴォォォ…
ゴヴォァ…ヴォォォ!
こうして俺はメイドさんを乗せ、紅魔館と言う場所へと向かったのであった。
「深夜の峠には気をつけよう」完
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