第1蒼

9/9
前へ
/128ページ
次へ
「はて、箱根に子馬館なんてあったっけか…?」 「字が違うわよ…」 「失礼ww……しかし、紅魔館か…聞いた事ねぇな。箱根常連の俺が知らないなんて…何かの観光施設かい?」 「その箱根というワケの分からない場所を言ったり、紅魔館を知らないと言う事は……アナタ、外来人ね?」 外来人? また分からないワードが出てきた。このメイドさんは一体、何なんだろうか?箱根をワケの分からない場所と言うし… 「あのさ、此処って…神奈川県箱根町だよね?」 「此処は幻想郷よ?」 ……………………。さっきから話が噛み合わない。何その幻想郷ってのは。初めて聞いたよ…何が何だかサッパリだ。 「い、今は此処の地名は後回しにしよう……とりあえず、メイドさんを送るのが最優先だ」 「あら、送ってくれなくても大丈夫よ。私、飛べるし」 俺は驚愕な光景を目にした。突然、メイドさんの体が浮いたのだ。ふわりふわりと… ワ、ワイヤーアクションですか? 「どこにワイヤー付いてるの?俺、全然気付かなかったわ…」 「そんなモノあるワケ無いじゃない…」 「あぁ…そう。つか降りてくんない?このままで会話してると気味が悪いよ」 「それは悪かったわね」 気味が悪いとは言っているが、実はパンツ見えそうだったから降りて欲しかったのであった。 あっ見えた。純白か……バカヤロウ、パンツと言ったら縞パンだろうが。ちゃんと水色ラインじゃなきゃ許さんからな。 「痛ッ!」 「怪我が酷いんだから飛べても着地は無理だろ…ほら、肩貸してやるからクルマに乗りな」 「あ、ありがとう…」 肩を貸してソアラの助手席にへと座らせた。何だ?メイドさんの顔が赤ぇな。怪我した挙げ句に風邪か? 「さて、道案内してくれないかい?ナビの調子が悪くてよ」 「ええ。分かったわ」 キュルルル… ゴヴォァ! ヴォォォ… ゴヴォァ…ヴォォォ! こうして俺はメイドさんを乗せ、紅魔館と言う場所へと向かったのであった。 「深夜の峠には気をつけよう」完
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

211人が本棚に入れています
本棚に追加