黒き翼は白く輝く

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綺麗に片付いた部屋で一人 魂が抜けたように座っていた 「これからどうすれば…」 友達に連絡はできない 巻き込むかもしれない 外に出ればいつ襲われてもおかしくない 家でも同じか ―頭がいたい リリムの所へ行くのがいいのだろうか 考えているうちに、リリムが帰って行った門の前に居た 丸く空間に開いたその門は、中が虹色にぼやけている 縋る者がほしかった 僕はその門に静かに吸い込まれていった。
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