MONOTONE

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その頃― 「お客様をお屋敷に泊めるなんて、珍しいですね」 レイアが静かにコーヒーを飲むリリムに言う 「そうだったかしら…」 リリムが少し間をあけた 「…でも、人間は面白いわ。力はないけれど、私達より神により近い存在。最も自由な生き物。…私はそれを求めたわ」 コーヒーに移る自分を見つめる 「でも無理ね。神からは逃げられない」 リリムは小さなため息をついた 「だから、立ち向かうんですよね。そして神を滅ぼして自由になるって。言ってたじゃないですか」 そう言ってレイアは微笑んだ リリムがクスッと笑う 「そうね。…レイア、もういいわ。片付けて頂戴。」 「はい。」 片付け始めたレイアにリリムは少し楽しそうにこう言った 「あの人間、明日どうなるでしょうね。楽しみだわ」
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