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このドアは、どうやら出口のドアではないようだ。
また、別の部屋がオレを出迎えた。
今度も、床も壁も天井も、全て真っ白だ。
しかし、さっきの部屋とは、全くといって良い程違った。
色がある。
確かに、白も1つの色だ。
だが、そうではない。今度は、茶色、黄緑色、赤色、黄色…。
色んな色がある。
そして、もっと詳しく言えば、色々な道具があるのだ。
オレが、さっきから着ている学生服の黒以外の色がある。
全てが真っ白に囲まれるのが、こんなに辛いとは思っていなかった。
あんな部屋に1日でも居たら、気が変になりそうだった。
まぁ、あんな部屋にずっと居る気なんて、さらさら無かったのだが。
『それにしても、何だろう?この道具は…?』
今、オレの目の前には、黄緑色をした、頭と同じ位の大きさのゴムボール。
茶色のしっかりしたロープ。
黄色で、キャップが赤いボンド。どうやら、よく見られる木工用のボンドだ。
そして、薄茶色の厚さ1ミリ程の木が、アルファベットの形に切られて作られた…子供のオモチャ?が、あった。
……………。
『だから何だよ。』
思わず出た一言だった。
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