【白い部屋】

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また座り込んでしまった。 しかし今回は、さっきとは違っていた。 考える為に座り込んだのだ。 ロープだけでは駄目だ。つまり、忍者が使っている様な、何かに引っ掛ける為の鉤爪をロープの端に付けなければ…。 その時、ふと厚さ1ミリ程度のアルファベットのオモチャが視界に入った。 『…………そうか!!』 急いでアルファベットを掻き集める。 すると、順番に並べていった。 A…B…C…D…E…F…G… 『………やっぱ、Jだな』 そのアルファベットは、奇妙な事に、全部揃っていなかった。 アルファベットの種類も、その数も、全てがバラバラだった。 Aは23枚あるのに対し、Kは31枚。1枚もないアルファベットもあれば、Jに至っては、50枚もあった。 『よしよし。やっぱ、Jって事だな?』
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