【終わりの始まり】

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『おっす!』 次に声をかけて来たのが、幼なじみのクラスメイト 【五十嵐 篤】(いがらし あつし)。 こいつは、いつも元気が有り余っていて、ケンカばかりしている。いわゆる不良ってやつだ。 『おはよう、光一』 そして、もう1人。こいつも幼なじみで、別のクラスの 【高尾 慎一郎】(たかお しんいちろう)。 篤とは真逆の、暴力絶対反対主義者。非常に成績が優秀で、頭が切れるやつだ。 おれ達の間では、「慎一郎」という名前が長いので、「慎一」と短縮した呼び方をしている。 ちなみに、名付けたのは篤だ。 『おーっす』 この2人にまで変な雰囲気を悟られたら、全員から心配されて事を荒立てるような気がしたので、いつも通りに挨拶した。 『さーて!今日も頑張って授業抜け出して、屋上で寝るとしますか!』 『篤、学校は勉強をする所だ。何が頑張って寝るとしますかだ』 『慎一~!お前も一回、授業サボってみろって。楽しいぜ?』 『はぁ…お前という奴は。もう知らん』 2人のやりとりを、法子とクスクス笑いながら聞いていた。 そうこうしている間に学校へ着いた。
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