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口の中の、わずかな水分を頼りに唇をペロッと舐める。
口の中がネチョネチョして、水が飲みたかった。
一気に動く事は出来ない。
ゆっくり立ち上がり、そして360゜見回した。
すると自分の背後、5メートル程離れた所にドアが1つ見えた。
真っ白な床に、真っ白な壁。真っ白な天井に…真っ白いドア…。
明らかに不自然…というか、不思議だ。
本来なら、こんな気味の悪いドアなんか開ける様な性格ではない。
しかし、この部屋には、このドアしか無いのだから仕方がない。
オレは、フラフラする頭を手で押さえながら、重たい体でゆっくり歩きだした。
そして、ドアノブに手をかけた。
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