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う~ん……
ジャックは未だ信じられない様相で、訝しげにアメリカ行きのチケットを眺めていた。筋トレが趣味の単純思考には珍しく、どうにも納得が行っていないようだ。
事の経緯は、僕らを頼って秘密裏に首相自らが会いたいと言って来た事から始まる。
怪盗と言えば犯罪者。顔写真こそないものの、それこそ僕らの手配書が貼られていない警察署などない。昔で言えば義賊の類いだが、そんなのは鼠小僧の時代で終わってる。
それがあろう事か、クイーンを通して招待された……
クイーンは情報操作のプロだ。彼女の情報は信頼出来る。ガセや騙しと言った情報を掴まされた事は一度もない。
僕らがチームを組んでお宝拝借と洒落込めるのも彼女の情報力の強さあっての事だ。
だが今回だけは用心に越した事はない。犯罪者と直接取り引きしたがる一国のドンがどこにいる?そう思うのが筋ってもんだ。
僕は呼び出されるがまま、いつもの店の前に立った。
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