プロローグ

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    悠哉 「…そっか」 考えてみれば、不安なのは俺だけじゃないんだよな…。 秋穂 「みた感じ、同じくらいの歳だしね。 どう接すれば、とかいろいろ考えちゃうのかもね」 悠哉 「そう…だな。 あとで…ゆっくり話してみる」 女の子だしな…きっといろいろあるんだろう。 春菜 「うんっ。それが一番だよ」 しかし…この二人は、俺が家族になることに、なんの抵抗もないのかな…? 悠哉 「………」 秋穂 「ん? どうしたの?」 悠哉 「あ、いや…。 俺、ここの家族になっていいのかな…」 秋穂 「なに言ってんの」 春菜 「いいに決まってるよ!」 なんの躊躇いもなく、すぐに返事をしてくれる二人。 悠哉 「……はは、ありがとう」 それだけで、胸がいっぱいになる。 二人がどんな子でどういう子なのかは全然わからない。 だけど、すげぇいい人たちだよ…。 俺、すげぇ幸せな男だよ…。 春菜 「わからないことがあったら、遠慮なく聞いてね」 悠哉 「うん、ありがと」 秋穂 「春ねぇのスリーサイズとか?」 悠哉 「知りたいですっ!」 春菜 「お、おしえません!!」 秋穂 「胸なんかすごいんだよー? もうぼいーんて」 悠哉 「それは見た感じで伝わってきます」 春菜 「あ…あぁぅぁ…」 悠哉 「メガネなんかかけなくても飛び出してきます」 秋穂 「あはは、うまいうまい」 春菜 「うまくないよ!! お、怒るよ、もう!」 秋穂 「ほんとは勝ち誇ってるくせに!!!」 春菜 「へっ!?」 秋穂 「ぼくを見下してるくせに!!」 春菜 「へええ!?」 秋穂 「悔しくないし……悔しくないし!!」 春菜 「え!? えっ!?」 悠哉 「………」 あれは皮肉を込めて言っていたのか…。 春菜 「む、胸なんか関係ないよ! 秋ちゃんは可愛いよ。だから大丈夫!」 秋穂 「……そういう…そういう余裕な態度がまたぼくの胸をえぐるんだよぉ…。 もうこれ以上えぐれないよ…。 これ以上えぐれちゃったら-Aカップだよー…。 もしこれ以上へこんじゃったらティッシュ詰めるんだよー…」  
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